Nightapollon’s diary

元のブログが行方不明になり作り直します。時にディープな事を言いますがスルー(見逃)してください。

刑務所の本(奈良の場合)

さて、先ほどの通り寮さんの本について述べます。
f:id:Nightapollon:20210407214335j:image要約はツイッタの通りです。

内容に比べれば私の意見など偽善そのものです。

f:id:Nightapollon:20210407214122j:image舞台は奈良少年院。

詩の先生を寮さんは任されます。最初は怖がっていたようですが、歴史ある建物を見て考えが変わり受け持つ事にしたそうです。

(そういえば読了の場所も府中ですが、近くに府中刑務所もあります。なんという偶然でしょう)

 

寮さんの目を通しての奈良少年院の授業が目に浮かびます。

少年院とはいえ20代の人を相手にしたようですが、生きてきて足りなかったものを補うかのように、授業と罪滅ぼしをしていくようです。

 

授業内容はかなり子供向けのプログラムですが、次第に心開いていく受刑者の無邪気はどうでしょう?

私には正直、分からなくなりました。

 

少しイジワルに言えば、純粋さというのはオウムの持っていたものだ、という意見もありました。

理想を求めて苦行する信者は理想を現実に体現するゆえ、この世が大変なことになる。

あの事件が怒る。

 

しかし、この本も年数が経ちましたし、読んでみるとやはり考えががまた変わりました。

刑務所にいく人間というのは、そこらの人と変わりないんじゃないか?と。

たぶん、紙一重で2重3重のショックにより、事件が起きてしまうのではないか?

 

再犯率は高いと言いますから、やはり世の中が歪んでいるのか彼らがいと仕方なく、犯罪を起こしてしまうのか?起こすのがクセになるのか?

しかし、相模原の事件のようにやはり紙一重だと私は感じます。

普通・・・いや、森さんの取材では実際は気の弱いヤツが起こすのだ、というものがあります。

 

考えてみたら、一生というのは成長が続くという場合がありますし、大人になっても子供というのは幾らでもいます。

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刑務所では現世より規律正しい生活をするといいます。

しかし、業務に追われ、人事もこなし、プライベートは不規則な生活というのが、生きていれば多々あります。

そんな中で生きていく中、ある程度火遊びをしながら、上手くやっているのが普通や並というなら、その線引きは難しくなります。

 

昨今、話題のハラスメントにせよ、最近では空手部のコーチがパワハラで辞めたということがありましたが、考えようによっては犯罪でありませんか?

事実や証拠で追求するのでしょうが、タテマエとして辞任で済むなら、刑務所とは一体何なんでしょう?

 

どう軽く見積って考えても、俗に言う「野暮の行く所」という方になってしまいます。

全八シリーズには生き下手がイヤな思いをするというの思潮が生きていた時代がありましたが、今は高学歴芸人がメディアで賑わっています。

 

野暮でなくても、前科者として武勇伝や「箔が付く」という見方がありますが、被害者は救われないでしょう。

生きることは狡い事ではないか?と今更ながら思えてきます。

本当の意味で刑務所に行った方がいいのは私も含めて、もっとたくさん居るのではないか?

 

ですから、純粋さ溢れる素晴らしい詩集でしたが、どうしても素直に喜べない私が居ました。